高1の5月。
私は1人になった。
なぜなら、いつも一緒につるんでいた同じクラスの、のの子が当然学校を辞めたのだ。
『ごめんねぇ、のの子、やっぱり歌手になりたいんだぁ〜!!』
と、彼女はそれはそれは嬉しそうにそんなことを語った。
だったら最初から入学してくんな。
私はそんな風に思った…。
のの子と私は同じクラス。
高校入学して、隣の席だったから仲良くなった。
授業で二人一組のペアになる時はいつも一緒だった。
移動教室の時も、休み時間のトイレも、もちろん一緒だった。
…そんなのの子が、学校を辞めた。
のの子以外の友達を作っていなかった私は、クラス内で完全に孤立してしまったのだった……。