あなたの玩具

その瞬間。優子の体はバラバラになってしまった。そしてそれぞれのバラバラになった体のパーツが部屋中に飛び散った。そして優子の後ろにあるクローゼットでは真っ赤な血で染められていた。まさに地獄絵図。僕の体も血で染められていた。





「クスクス」





メアリーはクスクス笑いをしながら突然その場から消えてしまった。





[ライオンちゃん。ライオンちゃん。]





僕の頭の中で囁く者が。


[ライオンちゃん。あなたも目覚めなさい。今、世の中にまともな優しい人間なんていない。結局、私達は玩具でしかないの。愛も友情も何もない。目覚めるの。人間に復讐するの。]





その瞬間。メアリーの心が僕の中にやどったような気がした。