LOVER OF LIE〜消セナイ想イ



今のハルがあるのは


マナ先輩なしでは有り得なくて。


マナ先輩と過ごした日々を無くす事なんて出来ないから。



「イオリ〜」


「あ、ありがと…」


あたしの手には


林檎100%のジュース。


「…これ?」


「……あ、ボタン間違えて…」


ハルの手にも同じモノ。


「飲めるだろ?」


「うん。ありがとう」



間違えた……って


正直だねハルは。



売り切れとでも言えばいいのに。



ねぇハル。


マナ先輩の事


思い出してた………?





あたしは一口、ジュースを飲んだ。



ハル…………


甘い甘い果汁が


酸っぱいよ。




どうしたら忘れられるんだろう。


ハルのマナ先輩への想いと


あたしの………ハルへの想い。