LOVER OF LIE〜消セナイ想イ



「……うん。


よろしくお願いします」


あたし達は、お互いへへって笑って顔を見合わせた。


「…なんか照れる」


「…おぅ」


妙な空気と緊張感とドキドキでいっぱいで


だけど


幸せで。




「……戻ろっか?」


「……そーだな」



立ち上がろうと椅子に手をかけた瞬間、


「ひゃ…!?ハぁ、ルっ!?」


「駄目。
足、まだ痛むだろ?」


あたしはまたハルに抱き上げられていた。


「だっ、いじょ…」


「嘘つけ!
…こんなに腫れてんのに」


さっきの争い(?)のせいで、あたしの足はまた腫れ上がっていた。


…あの時は無我夢中だったんだもん。


そんなあたしを見て、ハルが辛そうな顔をした。


「ハル!
そんな顔しないの!!」


パンと両手で軽くハルの両頬を叩いた。


そして伝え切れない程の感謝を込めてハルの耳に囁いた。