LOVER OF LIE〜消セナイ想イ



改めて感じるハルの暖かさに

いつの間にかあたしの涙は止まっていた。


今までずっと
こんな日が来る事は無いと思ってた。




「……つーか、さ」


「何?」


ハルがあたしの目を見て恐る恐る話し出す。


「小野寺先輩はいーのか……?」


オノ、デラ?

…小野寺??


「……小野寺って


誰???」



「はああ!?」


あたしの答えに素っ頓狂な声を出す。


「な、何なの?」


「副会長の事…なんですけど」


副会長?


ああ、カイト??


へぇ。

カイトって小野寺って言うんだ。


「カイトがどうかした?」


「!?
お前…小野寺先輩の事…」


「え?あ……!」


あたしってハルの中では
カイトが好きだって事になってたんだっけ?


「……あんなの
ハルが勝手に勘違いしたんじゃん」


そうだよ。


ハルの勝手なはやとちりだもん。