「だって………」
一緒に…居たって……
「…誰かに聞いた?
そんな訳ねぇよな…」
呟くようにハルから出た言葉。
その言葉を聞いた瞬間、あたしは叫んでいた。
「だからっ……!
同情なんかいらないからっ!!」
こんな言葉言いたくないのに……!
もう嫌だよ。
「イオリ!!」
「!?!?」
あたしはいきなりハルに両腕を掴まれた。
「ちゃんと聞いて?」
「も…やだ……」
聞きたくない。
何も考えたくない。
あたしは左右に首を振る。
「ちゃんと聞いてほしい。
もう何もしないままでいるのは嫌なんだ」
まるで泣いてる子供に言い聞かせるように
ゆっくりと話す優しいハルの声。
あたしはハルの目を見た。
それが合図のようにハルが話し出す。
「…前にマナから電話があったんだ。
会って話がしたい、って」


