どうしたらいいのか解らず、あたしは下を向いていた。
「イオリ……?」
そうだ………
「そうだよ…
ハル、好きな人が出来たって……」
「うん」
ほら。
「じゃ、なんで…」
あたしにそんな事言う訳…!?
「俺が好きなのはイオリだけど」
「……っ!?!?」
「解った?」
ハルがあたしの顔を覗き込む。
漫画みたいにあたしは口をパクパクさせる事しか出来なかった。
まだ信じられない。
冷静になろうと必死で思考回路を巡らす。
そして
引っ掛かった事……
「……マナ…先輩は……?」
ハルとマナ先輩は……
「…なんでマナが出てくんだよ?」
ハルは訳が解らないと言うように、眉間にシワを寄せる。
「え………っ!?
だって、ハルとマナ先輩付き合ってるんじゃないの……?」
言わせないでよ……っ
…駄目だ
泣くな………っ


