LOVER OF LIE〜消セナイ想イ



掛け時計の秒針の音がやけに大きく聞こえる。

シンクロするように、自分の心臓の音が煩い。


その度に心臓が掴まれたように痛くて

あたしは怖くて目が開けられなかった。




あたし

好き………って


言っちゃったんだ………




………ハルからの反応は何もない。


こんな告白はハルを困らせるだけだって解ってたのに

どうしても
言わずにはいられなかった……





あたしは小さく深呼吸をする。

好きって言った事に後悔はしない。

だから……もう充分だ。



あたしは思いきって顔を上げた。


今…自分が出来る最高の笑顔で。



「……ごめんねハル!!

今の忘れて………っ

……っ!?!?」




頭が真っ白になった。





あたしは苦しいほど


もっと


強く強く



ハルに抱きしめられていた――――……