LOVER OF LIE〜消セナイ想イ



俺はずっとモヤモヤを抱えながら残りの授業を受けていた。


―――自分の浅はかさ……


解ってるよ。

そんなの痛いくらい感じてる。


さっきの副会長の目が離れない。

なんであんな事……


だけど、考えた所で答えなんか出てこなくて。


気付けばもう放課後。



………よし


「イオリ、帰ろー」


俺はいつもの様に声をかける。

上手く言えたよな…?


「うん」


イオリの態度もいつも通り。


さっき思わず抱きしめてしまった手前、心臓がバクバクで

イオリに聞こえないか冷や汗ものだった。


だけど……変わりないイオリの態度に今度は凹んだり。


うわ。なんだよ俺……



「あっちーな。
ノド乾かねぇ?」


真っ赤であろう顔をごまかす為に暑さのせいにして。


今日が晴れで良かった……