LOVER OF LIE〜消セナイ想イ



あ、なんか

ホッとする。


あの子達の後だから余計に(笑)

だけど
やっぱこの場所にいると安心してる自分がいて。


「ハル達、凄かったよ」


そんなイオリの言葉にニヤけそうになる。

俺はつい、あくびなんかしてごまかしたり。


………なんだ?


なんか心臓がムズ痒い。

思わず心臓辺りを擦ったけど治まる訳はなく。


そんな様子を悟られないよう口を開く。


「どっか…行ってた?」


「え…?」


そうだ…さっき試合途中にイオリはいなかった。


「いなかったから気になってた」


「ハチマキ汚れて……」


どうやら落としてしまったハチマキを洗いに行ったらしい。

その時俺は、少し悲しげに笑うイオリを
ハチマキを汚してしまったからだと思った。


「そか…
なんかあったのかと思ってさ。
さっき…声が聞こえた時安心した」


「安心?」