LOVER OF LIE〜消セナイ想イ




突然


その時はやって来た―――






「……え?」


『ごめんね……』


あれから二ヶ月が過ぎたある日の事。


まだ学校にいた俺の携帯に


マナからの着信。


………?

こんな時間に珍しいな。


「マナ…?」


『ハル…ごめ……』


泣いてる??



『ハル…
あたしと別れて……』



冗談だとも思った。


だけど同時に妙に冷静な自分。


本当は

考えないようにしてただけで


予感……は


あった。



やっぱり、難しいのか…


あの時の俺には、怒る事もマナを引き止める事も出来なかった。


ただの情けないヤツだって言われてもしょうがない。


だけど、


マナに淋しい思いや辛い思いにさせたのは


俺にも原因があると思うから。


そんな理由を頭に並べて、俺はどこか偽善者ぶってたのかもしれない。