家に着いても、2人は一言も話さなかった。


しばらくして健太が話し始めた。


「さっき、あきらと会ったか…」


また震えてきた。


「……。会ったよ」


「俺のこと言ってたか?」


「いいや。」


健太は溜め息をついて、深呼吸して


「さっき、あきらが別れようって…。」


「え…?」別れる?


何で、あんなに仲良しだったのに…。


「何でだよって聞いたら、‘‘海と付き合ってるんでしょ’’
って。意味分かんねぇ、別れない。って言ったら、
‘‘何それ’’って言って出てった…。」


「海も、さっき健太の家に行くんでしょって」


また沈黙。


「俺ら、付き合ってないよな?」


いきなり健太の口から出た言葉にビックリして10秒位固まってしまった。


そんなの決まってるじゃん。