話をしていると突然、教室のドアが


いきおいよく開いた。


ドアに目を向けると、あきらがいた。


「あきら、早いね!」


美登の高い声が教室に響いた。


みんなで『おめでとー』を言う合図が泉君から出されて、


一斉に「おめ」まで言ったら、


あきらが泣き始めた。


「…うぇ~ん」


「どーしたの!?あきら大丈夫!!」


海はオロオロしながら、あきらにハンカチを渡した。


「もしかして…さっきふられたの?」


子供みたいに泣くあきらに、美登もオロオロしていた。


一番オロオロしてたのは…やっぱり。


泉君だ。


あきらは首を横に振る。


「じゃあ、なんで泣いてんの」


泉君が聞いた。