海はポケットに入ってる物をあきらに見せた。


「…これ」


「事故の時拾ったの。最初は『あきらじゃない、
あきらな訳ない』って、ずっと言い聞かせてた。
そう思ったのは、あんな事があったから捨てたのかと思ってた。
それと、来てくれないんじゃないかって…」


スカートがだんだん水玉模様になっていく。


「あきらを見つけた時、持っててくれてたんだって嬉しかったよ?」


ネックレスをあきらに渡した。


「ごめんね…ごめんね」あきらの顔を見ると同じように泣いていた。


「話してくれるか?」


コクんと頷いて話してくれた。


「声を掛けようとしたら…こんな事言いたくないんだけど、
海が…健太にキスしてる所見ちゃったの」


「「え!?」」2人の声が重なった。


健太と……キス!!??学校の階段で話してて…。


あっ!「あきら、それ海が健太の頭に付いてたゴミ取っただけだよ」


「え??」


やっと思い出した。空ともこんな事あったな~。


「え、ほ、ホントに?キスしなかったの??」


「親友の彼氏取る訳ないじゃん」


あきらが笑顔を見せて「よかった~」って言ってくれた。


美登も後から来て、仲直り。


これからずっと一緒に居られると思った。


でも、別れはすぐ来てしまった。