海と目が合うと逸らして


「何で」「え?」


「なんで海が私の事心配するの?酷い事言ったのに」


首を振って「海が謝りたいの」「え?」


「あのね、海。あきらが居ない間、いじめられてたの。
空と別れたり、自殺しようとした事があった。
あきらに『酷くしてやる』って言われて、
あきらが皆に命令してるんだと思ってた。
でも、違かったんだ。だから謝りたくて健太に呼んでもらったの」


涙でぼやけてあきらが見えない。


「海…」涙を拭って


「海、まだあきらを傷つけた理由が分かんないの。
だから…教えてくれない?」


「俺も教えてほしい。何回でも謝るから。
だから、だから!別れるなんて言うなよ」


しばらく沈黙が続いた。でも、あきらが沈黙を破って


理由を教えてくれた。


「廊下を歩いてたら、階段の所に健太と海が居て
声かけようとしたら…」


そこから先は教えてくれなかった。



すると「もう遅いから帰りなさい」


とおばさんが3人を病室から追い出す。


「さっきの話は本当か?」大きな声が聞こえた。


あきらは悪くないのに、海が悪いんだ。


でも言えなかった。