海は教室を飛び出して学校を出た。


あきらの家まで走った。


でも、あきらは来てくれるの?


そう思い、走るのを止めた。


…健太。健太が居る。


健太だったらあきらが来てくれるかも。


――プルルルル…ガチャ


「もしもし健太!?」


『そだけど…海ちゃん?』


「今どこ!」『は?学校に決まってんじゃん』


「サボってくんない?」『何で?』


「あきら呼んで欲しいの」『……分かった』


電話を切り、待っていると2人の人影が見えた。


「空!健太!」「まず俺の家行くか」


空が自分の家のある方向を指差した。


「てか何で空も?」「いーだろ、2人じゃ心配なんだよ」