空はキーホルダーをポケットに入れ、


「ケータイ持って来なかったから後で付ける。
ありがとな」


と髪を撫でた。よかった、あげて。


「うん、海も嬉しい」


良いふいんきになったと思ったら…。


「大谷さ~ん♥」


聞き覚えのある声が飛んできた。


「ゴメェ~ン!ちょっと用事があるのぉー」


海を空から離して耳元で囁いた。


―――――・・・。


「う、うん。いいけど何すればいいの?」


すると、「はる子~」とAちゃんが手をブンブン振って


呼んでいた。