…。ずいぶん寝ちゃった、今何時?


時計の針が指しているのは12時40分。


結構寝てたみたい。もう、降りよう。


フェンスに足を掛けて、反対側に座った。


「高いなぁ~」生まれ変わったら、独り言の癖を直そう。


どうしても出ちゃうんだよなぁ~。


そして立ち上がって、


「バイバイ、空」


フェンスから手を放そうとした瞬間


――ガンッ!!


「おい!」


この声…。なんだか振り向けない。


「何でお前だけ死ぬんだよ!海が死ぬなら俺も死ぬっ!」


そう言って、フェンスを乗り越えて海の隣に立った。


「……空」


「お前はバカか?自分が死んだら大勢の人が悲しむんだぞ!?
家族だって、友達だって、俺だって!
海はその人たちの事考えた事あんのか?」