「太田く〜ん。」





右田さんが棚の陰から、呼んでいる。





「あっ、さっきの痴漢野郎!逃げてないで出てこいよ。」





かなりお怒りのようだ。





「まぁまぁ落ち着いて、名前聞いていいかな?」





少しためらったが、しばらくして





「由佳よ、由佳でいいわ。」





かわいい名前だなぁ。





右田さんは相変わらず身を潜めている。