理想の結婚

「いいじゃないですか・・・
私だって少しくらい・・・」


「高橋・・・?」


「いいじゃないですか!!
私だって少しくらい先輩に触れたって。
いいじゃないですか!!」


高橋は泣きながらそう叫んだ。



「高橋・・・」


「私は入社した時から先輩が好きでした。
でも先輩には祥子さんという彼女がいた。

その頃の先輩は祥子さんのことで
いつも悩んでた。
私はその姿を見てとても苦しかったんです。

私なら先輩を苦しめたりしない、
辛い思いはさせない。 だから私と・・・
って、いつも思ってました。

けど先輩の中には
祥子さんしか映ってなかった。
私が入り込む隙なんてなかった。」


「・・・」