「そういえば、どうして
おとうさんとおかあさん
マジュのとこに
連れてきてくれたのかな。」


「俺が先生に頼んだ。
そしたら、おまえが元気なくて
学校も行ってないって
心配してたんだ。
おまえの親は、俺と引き離したのが
原因だと悩んでたから。」


「そうか。
ありがたい・・・・ね。
親って子供のこと一番に
考えてくれる。」


「そうだな、それが
間違ってても正解でも。」


私はマジュの手の甲の
根性焼にキスをした。


「お揃いだね。」


私の根性焼もそこに
合わせた。


「運命だって言ったでしょう?」


「ごめんな、ひどいことして。」


「いいよ。お互い様だから。」


その時だった。


「真重」

低い声に私は背筋が伸びあがった。