取り巻きに囲まれて
和重が到着した。


「おまえ・・・?」


「あんた、マジュがどこにいるか
知ってる?」


「あ~あのバカか~」


「なんでもいいから
どこに入院してるのか
教えてほしいの。」



「いいよ。でもこれから学校だし
放課後でもいいか?」


「ほんと?
あんた思ったよりいい奴だね。
ありがとう!!」


私は和重の背中を
思いっきり叩いた。



「いて・・・
それじゃ、4時におまえの学校の近くまで
車で行くから。」



「ありがとう!!」


和重はにっこり手を振った。


 こいつ悪い人間じゃないのね~


「遅刻しちゃう~」
自転車をこぎまくる。