やっとのことで家にたどりついた。

「ただいま。」


「おかえりなさい」
珍しくばあちゃんが
出てきた。


「大丈夫なの?」


「ああ。それよりも
ほれ、あがりなさい。」

せっつかれるように
居間に座らされた。


「マサ代ありがとうね。」
お母さんが涙ぐんでいた。

「え?」


「さっきね、あんたの友達の
あのくそ男の息子が来てさ
向いの焼き肉屋の計画はなくなったって
わざわざ来てくれたんだよ。」


「え?マジュが来たの?」


「あんたとお互いに
同じ気持ちですって。
背負っているものの大きさが
一緒だから
僕は留学することに決めたので
社長の卑怯な手を謝りにきました。
申し訳ありませんでしたって・・・・」


「いつ?いつ来たの?」


「一時間くらい前よ。」


三人はとても喜んでいた。
ばあちゃん笑ったの
久し振りに見たから



「よかったね。」
私は一言だけ言って
部屋に上がった。