「マサ代、あの子とは長いのか?」
父が聞いた。


「そんなに……」


「悪いけれど
わかってくれるだろう?
生活していけなくなる。
この場所に根付いて
愛されて
生きてきた。
ばあちゃんもふさぎこんで
生きがいなくしてしまう。」


 辛い・・・


「でも・・・
真重には罪はないんだよ。」


「わかってる。
でも・・・
おまえにも彼にも
申し訳ないと思っている。」

父はテーブルを
叩いた。


「情けねーな!!
可愛い娘にこんなことしか
頼めねーなんてよ!!」


母が父の肩を叩いた。



「まにょ
あの男が父親なんて
所詮汚いことしか
仕掛けてこない。
ここであの子と別れたほうが
お互いのためよ。」




私は悲しくて
涙があふれた。