「柴田くん、美雪って以外に
可愛いでしょ?」


「やめてよ~まにょ、!!」


ママが慌てて
私の口をふさぐ。


「可愛いよ。」
パパが恥ずかしそうに言った。


「からかわないでよ。」
ママがパパの背中を叩いた。



「いて…・て・・・・」

ママがよくやること。



「俺、塾の時から
ずっと可愛いって思ってたけど
あまり俺のこと
好きじゃないんだよね。
いつも避けられてたからさ。」


「避けてたの?」
私は大袈裟にママを見た。


「避けてたのは柴田でしょ?」
ママは怒鳴った。



「嫌われてるから
合わせないようにしてただけ。」
パパが言葉を返した。


「それじゃあ
お互いに勘違いだったの?
もしかして
意識してたんじゃ…?」


「もう、二人で話しなさい。」



私は二人の背中を思いっきり
叩いてやった。