「大丈夫?」


おどろいた顔は私を見つめ
目を伏せた。


私はいつのまにか
男の子と同じ背丈になっている。

「あっちいけ。」

今にも泣きそうな
男の子の目が潤んだ。


私はしゃがみこんで
男の子を抱き締めた。


男の子は体を固くしたが
何も言わずじっとしてた。



「ほし。」
私が言った。

「何?」


「しまうま。」


男の子が渋々
「まんじゅう。」

「うなぎ。」

「ぎ…?ん……
ぎんなん!!」


「ん!?」


「ん!?」



思わず顔を見合せて笑った。

「早いでしょ!?」


「あはは…
うなぎ…食べたいな。」

「私も!!」


男の子の手を握って
唇をつけた。