マスターが言った瞬間
ドアが開いて
真重が入って来た。

そのあとを続いて
二人の男に引っ張り込まれた
男がソファーに押された。


「てめーはしつけーんだよ。」

真重が声を荒げた。


男は気の弱い声で

「まじゅ、こんなこと……ばっかして
おばさん、泣かすなよ。」
と言った。

「うっせ~んだよ。」

真重は男に馬乗りになった。


「勇気もねーのに
ゆーきなんて名前つけられて
おめーもかわいそーだな。」


  ゆーき?


私は思わず立ち上がる。

真重が目を丸くした。
私は吸い込まれるように
気の弱い男の前に立った。



 パパ????


今にも泣きだしそうな男は
柴田 勇輝



私のパパだった。