気付けばあたしは後ろから… 「浩平…?」 目の前が涙でにじむ。 どうして? 「悪いけど返してもらう。」 そう一言。 そしてあたしの手をひいて歩き出す。 「え!…浩平?」 何…? 突然のことにびっくりしているあたしを見て矢島は、 「かなわねー…」 って笑いながらつぶやいた。