「そっか、じゃあ浩平は無理してあたしに付き合ってくれたの?」
あは…
あたしダメじゃん。
しつこくつきまとって、告白して、困らせて。
ごめんね?
「ちがっ…」
「ちがわないよ!」
我慢してた涙が溢れるのを感じた。
もう、嫌だ。
「あたしだけだったんだよね。ごめんね。もう、困らせないから。」
もう、やめる。
いくらしつこいあたしでももうわかったよ。
もうダメなんだ。
浩平は元からあたしなんか好きじゃなくて…
あたしだけの一方通行。
舞い上がっていたのはあたしだけ。
そうだよね。
浩平はしつこいあたしに負けたって言ってつきあってくれたんだもん。
あたし…バカだなあ…。
「嘘でも幸せだったよ。ありがとう…ごめんね?」
それだけ言ってあたしは何も考えずに外に走りだした。
後ろであたしを呼ぶ声が聞こえる。
…ごめんね、浩平。

