「お客様でーす♪」

私は元気よく店に入る。
「いらっしゃいませ♪」

その声に店長も受け付けから顔を出した。

「綾ちゃん今お客さん付いてますか?指名なんですけど!」

店長に伝える。

「綾ちゃん空いてますよ♪」

「じゃあ綾ちゃん指名で60コースお願いします♪」
「はいありがとうございます♪」

私は店長にオヤジをまかせるとソッと女の子の待機部屋に向かう。

「あっ、綾ちゃん今大丈夫?」

「おう!」

タオルを巻いたままタバコを吸っている。

「あのさぁ、今から綾ちゃんに付くお客さんなんだけど本番希望だからお願い!お金は綾ちゃんと交渉してって伝えてるから!」

周りに聞こえないように小声で話す。

「あっまぢ?サンキュー♪今日さっきから30分コースの短い客多かったから助かるわ♪」

やっぱり綾ちゃんは本番のがよかったみたいだ。
「うん♪じゃあよろしくお願いします〜」

そして私はそのままフロントに戻った。

オヤジはすぐに案内された。

「いってらっしゃい〜♪」
店長の声で
カーテンからタオルを巻いた綾ちゃんがオヤジにニコッと笑い、手をとり部屋に入って行った。