適当な教師に連れられて保健室にやってきて、貧血かなってベットに寝かされた。
近藤に一発蹴られた所とガラスで切れた所が痛むけど、こんなの大した傷じゃない。
――――ナミに会いたいな。
「………あ!」
病院に行かねぇと!!
俺は慌てて携帯を見るとビックリするくらいの着信履歴が残っていた。
俺はベットから飛び降りた。
「おい、どこ行くんだよ!」
そのまま保健室を出ようとしたら、竜に腕を掴んで止められた。
急に動いたせいか傷が痛むみたいで、その綺麗な顔を歪めていた。
「俺、病院行かねえと…!」
「病院?」
「早くしないとナミがッッ」
「………分かった。」
黙って俺たちを見ていた長尾が立ち上がった。
「車出してやるから病院行くぞ。」
「…っ、うん!」
長尾の車に乗せてもらって病院に向かった。
竜は病院着くまで何も聞かずに、ずっと隣に居てくれた。
――――ナミ、死なないで。
大丈夫に決まってんだろ。っていつもみたいにイタズラに笑ってね。
病院について俺は病室まで全力で走った。
毎日毎日通い詰めた病室だから勝手に足が進む。
「ナミ!!」
病室に入ると、いつもナミが寝ていたベットにはルキが座っているだけだった。
開けっぱなしの窓から入る風が冷たくてやけに身にしみる。

