だけど、そんなとき………
「あんたと出会った。」
そう言ってナミは俺を見て微笑んだ。
ちょうど二年前、真冬なのにスゴい薄着で震えてるあんたを見つけてさ。
ほっとけなくてつれて帰ったものの、怯えて何も話さねぇし困ってたら、家に警察来るし誘拐したとか言われて捕まるのかと思った。
でも、警察にあんたの事情聞いてさ……。
この子も私と同じで独りぼっちなんだ。って知って気づいたら警察に私が引き取るって言ってたよ。
「らしくないけど、カイトが私が独りにならないようにクオと出会わせてくれたんじゃないかと思ったのよ……。」
自虐的に笑うナミ。
「病気になって直ぐは、なんで私なんだよって思った。私が死んだらまたクオが独りになるじゃねーかって……。」
だけど、夢ん中にカイトが出てきてさ。
゙お前は今まで運命にあがらい続けてきたんだ。疲れただろ?もう休んで良いよ。゙
そう言われてさ。
気ぃ抜けたっつーか……。
まあ、治療しても治んないし?
カイトと一緒にゆっくりすんのも悪くねぇかって思ってさ。
「ただ…あんたの事だけが気がかりなんだよ。」
ナミはきっといつ死んでも良いと思ってる。
「俺は大丈夫だから……」
だけど、俺がそれを引き留めてんだ。

