君の体温


「ちょっと!?」


「はは。可愛い」



奪うようにキスをすると、あの甘酸っぱかった思い出がまるで夢のような気がする。



三月果歩…


今はこんなにも近くにいる。


俺の側に。


手を伸ばせばすぐに触れて愛し合える距離に。



奇跡だな。


こうしてここに。好きな人と思い合っていられるっていうのは最高の奇跡なのかもしれない。