君の体温

















―――…



だけど、俺のそんな決意は呆気なく打ちのめされることになる。


なぜなら…


この日を境に彼女の行方がまた分からなくなってしまったからだ。



「ああ…、あの子なら辞めちゃったよ」



そう聞かされたのはそれから1週間ほど経った頃。


しかも店を辞めたのはなんと、俺と会話をした次の日だったことがわかり、かなり面くらった。



やられた…


まさかこうくるとは…


唖然とした俺は、行き場のない思いに目の前が真っ暗になった。