「ハッ!」
二つの首の攻撃を跳び越えて避けるリ・シュウ。
(敵回避運動、予測範囲内)
リ・シュウが跳躍した地点から角度と距離を計算したイータは、着地する場所を特定。
(尾で地に叩き落とす)
計算は完璧だった。
ズバン!!
「………?」
手応え…
いや、尾応えが無い。
『機械の頭脳では、やはりその程度の予測が限界だろうな』
「!?」
頭上からの声に、双頭の鎌首が振り返る。
そこには紫の大蛇より更なる巨体を天空に浮かべる、紅き龍の姿が!
「な、何!?」
イータが初めて動揺した。
『そしてもう一つ。
お前の敵は、俺だけではない。
…もう手遅れだがな』
ズバスッ!
二つの鎌首が同時に宙を舞う。
右の鎌首は薙刀に変化した天目宝旗を持ったラシスが。
左の鎌首は黒い三日月を拾い上げた蜂姫が。
「リ・シュウ!」
薙刀を槍投げのように投擲して、リ・シュウに天目宝旗を渡すラシス。
パシュッ
それを掴み受け取るリ・シュウは、既に紅龍から獄神の姿に戻っていた。


