「!!
来たな、最後の究死配者!」

さっきまでの団欒が嘘のように、ウノサス達は即座に臨戦体制に入る。


「災渦の溺誘者…
とかいう奴ね?」

『そうさ!
僕が最後にして唯一の究死配者ダグマス!
やったー!
究死配者の肩書を独り占めできるぞー!』

妙に気楽な奴だが…
俺はウノサス達に警告する。

「子供みたいな話し方に惑わされるなよ。
ダグマスは…」

『おっと、言われる前に出てやるもんねー。
先に知っちゃうとビビらないでしょうが!』


ドォォォォォォ…


「あれは…津波だ!」

リュエーに降り立った時、水気なんてどこにも無かった。

それなのに目前に津波が迫るという、この理不尽!

しかもこの津波、山より遥かにデカい!!


「いきなり津波だと!?

『そ。
ビビった?』

ビビるも何も…

俺は津波を睨みながら言った。


「ウノサス、にわかに信じられないかも知れんが…
この大津波自体が災渦の溺誘者ダグマスだ!」