「ま…
バミューダはどうでも良いや。
帰ろうぜ、みんな」
とにかく疲れた。
「水晶の。
また独りで行くのか?」
リ・シュウが透徹に聞いた。
「ああ、やはり私は群れるのが性に合わんのでな。
だが心配せずとも、私の力が必要ならばいつでも駆け付ける。
では、御免!」
透徹は俺達に一礼して水晶の虎の姿に変化すると、リ・シュウのバリアから抜け出して海底を後にした。
「俺達も帰るぞ。
ラシス、日本まで乗ってけ」
俺も魔狼の姿になって、ラシスの横で『伏せ』をした。
「ち、ちょっ!
………ウノサス、良いの?
じゃあ…」
ラシスが足を揃えて可愛らしく背に腰掛けたのを確認し、
「んじゃ、お先!」
「リ・シュウ、蜂姫ちゃん。
後でね」
透徹の後を追うようにして、俺も海面目指して駆け始めた。
後に残された、どちらかと言うと馬の合わない二人。
互いに背中合わせのまま言葉を交わしていた。
「………アンタ。
たまにはレディをエスコートしたりしないワケ?
私に海面まで泳いで行けと?
いいけど?
誰かに見つかっても、人魚と間違われるだけだから」


