『……………』
ウノサスは何も言わない。
知っていたのか…
いや、何かの拍子に気付いたのかも知れない。
「俺」だけが『俺』を知らず、道化だったと…
俺の記憶も…
ニトアの言葉も…
全ては、アグザスの作り話…
【エルダはエルダでしょう?】
あの言葉も………
全て……………
『違うな』
不意にウノサスの声。
『お前はお前だよ。
人間の言葉にあるぜ。
我、疑う。
故に我、在り。
自分自身の存在を否定することは、例え神だろうと人だろうと不可能なのさ。
今…
今、お前が思ってることはアグザスに作られたものでは無いだろう?
思い出は所詮思い出だ。
戻ることはできない。
だがな、エルダ。
思い出なんてな、今からでも作れるんだ。
それは紛れも無く…
お前自身の手で作られた、お前だけのものだ!
誰にも作れない!』
「フフフ…」
今度はアグザス。
「エルダ、魔神は良いことを言ったな。
思い出は思い出、か…
お前の記憶は、我が作り出した物だというのにな…」


