一瞬思わず見とれてしまった。
でも、私彼の事良く知らない。
あの子のお気に入りだし…
それにまだ付き合ったりとか私には早い気がするの。
だから断ろうとした。
その時
彼の綺麗な人差し指が私の口に触れる。
彼の指が、私の口の動きを止めた。
「ダメ…言わないで。
友達からでいいから。
俺の事ちゃんと知ってから
返事聞かせて?
突然ゴメンね。
じゃ、またね!」
彼はそう言って、ビョンピョンと階段を軽く上がって行ってしまった。
取り残された私は、暫くその場から動けなかった。
だって
頭の中の整理をしなくちゃ。
生れて初めて告白されて
しかもテニス部の王子…。
動揺しない訳無いじゃない!
唇に彼の…伊原君の指の感触が残ってる。
キレイな指だけど、関節とかゴツゴツしてた。
男の子の指だった。


