後ろ姿を見送りながら、ただただ淋しい気持ちになる。


「春樹まだ真瑠ちゃんに言ってないの?」



見送って家に入るなり、母さんに聞かれた。


俯いてだまっていると



「やっぱり母さんか明美から言おうか?」



「イヤ…俺がちゃんと言う…。」



問い掛ける母さんに背中を向け、2階の自分の部屋に戻った。



部屋に戻ってベットになだれ込む。



そっと思い浮かぶのは真瑠の笑顔。



…。



きっと言ったら、泣くだろうなあいつ…。



でも言わないで行く方が辛いよな。


でも、言うと言ったものの


言う勇気が俺にあるのかな?


泣かせると分かってて


言えるかな?


ごめんね真瑠。


俺の方が兄ちゃんなのに


ずっと近くで守ってやるって


真瑠に初めて逢った時


思ったのに


近くにいる事も出来ない。


ゴメン…


真瑠


でも、必ず俺の口から


いうからな…。