パパが出て行った部屋で、ママに見守られながらハルくんからの手紙を開ける。


薄いブルーに小さなお花や小鳥がいっぱい描かれた封筒と、おそろいの便箋。


封筒に男の子らしい字で、



【みちるへ】



って書いてある。



便箋には便箋の線の間ギリギリの、ちょっと大きな字で文字が並んでいた。



『みちるへ

ぼくがイタリアに来て半年たちました。
みちるは元気?
ぼくたちは元気だよ!
でもみちるに会えないのは、さみしいです。

ぼくがイタリアに行く時、見送ってくれてありがとう。
すごく、うれしかったよ。

ぼくが大きくなったら、みちるに会いにいくね。
またいっぱい、あそぼうね!
それでおよめさんになるやくそく、わすれないでね。
ぼくは今も、大人になっても みちるの事大好きだからね!

またね!

はるきより』