共鳴り

「ホントかなぁ?」


「ホンマやん。」


並んで歩く、帰り道。



「じゃあ、りぃとキヨくん、どっちが好き?」


「どっちもー。」


「それって浮気だぁ!」


理乃は笑う。


でも、“特別な女”は彼女だけ。


繋いだ手を振って、でも離れないよう、離れないようにと寄り添い合う。


こんな他愛もないだけの時間を幸せだと感じられるのは、あの5年があったからなのかもしれない。



「俺な、今まで出会った人、みんなに感謝してんねん。
でも、愛してんのは理乃だけやから。」


そう、意地悪い顔で言ってやると、彼女は真っ赤になった。


それ見て大爆笑してやると、理乃は真っ赤なままに怒った顔になる。



「りっくんの馬鹿!」


「はいはい。」


「浮気するわよ?」


「はいはい。」


「ホントだからね?」


「はいはい。」


何だかんだ言いながら、理乃は俺のことばっかりやから嬉しい。


たまにこうやって苛めながらも、彼女の全てを俺で埋め尽くしてやんねん。


笑いながら、夜空を見上げた。