共鳴り

理乃が来たのはそれからすぐのことだった。


レナちゃんと理乃は初対面やけど、可愛い、可愛いと互いに言い合い、女の子独特の会話って感じ。



「まさか、ギンちゃんがこんな最終兵器を隠し持ってるなんて思わなかった。」


これ、レナちゃんの言葉ね。


別に最終兵器ってほどでもないけど、まぁ、理乃が褒められたから俺も嬉しいわけで。


上機嫌のまま、未成年にはコーラを持たせ、またみんなで乾杯をした。


清人がレナちゃんに、俺らのことをどんな風に言ってるのかは知らないが、彼女が何かを突っ込んで聞いて来ることはない。


ふと、レイコさんのことを思い出したのは、理乃には内緒やけど。


場が盛り上がってる中で、俺は息を吐いた。



「はーい、注目!」


声をあげるとみんなの視線が一気に集まり、俺はコホンと咳払いをする。



「俺と理乃、春になったらこの街出まーす!」


「……え?」


清人は驚いた顔をしていた。


でも、俺は続ける。



「新しい街で、ふたりでイチからやり直すつもり。」


「…いや、けど…」


彼は戸惑うように、言葉を探す。


レナちゃんは俺と清人を伺うように交互に見て、少し不安そうな顔をした。



「俺、この街で思い出いっぱいあるよ。
でもな、りぃにはもう、心配させたり悲しいこと考えてほしくないねん。」


理乃は多分、この街に居る限り、右を見ても左を見ても、道行く女の子に対し、不安になるんやろうから。


だからふたりでいっぱい話して、そして決めたんや。


ずっと清人には黙ってたけど、もう大丈夫やと思ったから。