共鳴り

「それよりお前、日数ヤバいんやてなぁ?」


「…それ、は…」


「俺もあんま立派なこと言えんけど、学校行ってて損はないねん。
用事なく街ふらふらするくらいやったら、学校行って寝てるだけの方がマシやで?」


口ごもってしまう理乃の頭を撫でてやった。


子供みたいな顔した彼女は、今日は怒らないんだね、と口をすぼめて見せる。



「だって俺も保護者失格やしなぁ。」


それだけ言い、車を発進させた。


夕暮れ時、腹減ったってことで、珍しくふたりでファミレスに入った。


理乃と一緒に、しかも外で食うなんて何年振りのことやろう、って。


長く深く刻まれていた俺らの溝がこんなんで埋まったとは思えへんけど、それでも理乃がちょっとだけ笑顔になってくれてん。


そういうのに、癒されもした。



「りぃは進路のこと考える前に卒業できるか、やねぇ。」


「うわっ、リアルなんだけど。」


「…そらあかんやろ。」


笑うと、理乃はぶーたれて見せる。



「まぁ、進路なんか卒業してからでも選ばんかったらどうにでもなるわ。」


肩をすくめてやると、彼女は視線を落とす。


そして、幸せになりたい、と。



「幸せになりたいんだ、あたし。」


言葉が出なかった。


誤魔化すように曖昧に笑うと、理乃もまた、困ったような顔をする。


俺にはどうしてやることも出来ないことや。