高校生になった私は
みんなからお姫様扱いされた




初めてのホームルームの自己紹介で
「好きなものは雨です!」
と答えたせいか

いつの間にか
「カエル姫」というあだ名がついた




カエル呼ばわりなんて心外だ!

カエルは私にとって下僕の様なもので
暇つぶしに使われ 私の毎日を支え

そう。
私はカエルよりも上に位置する存在だ




それにちっちゃくて可愛らしく
口が大きくて えくぼがキュート
ショートカットで目はパッチリ

こんな私のどこがカエルに見える!






…カエルの呪いかもしれない




すぐに私は否定しようとしたが

それに気付いた時には
もう学年中に広まっていた



この学校の風習なのか
生徒はみんなあだ名がついている

前から「あいぼん」「王子」「カエル姫」「おけいはん」「リトルマウンテン略してリマ」…中略…「ダイスケ」「サク」「ショージ」「ハナコ」「ワッキー」

いくら反論した所で無駄なのだ


それに「カエル姫かわいー!」と
色んな女子に頭をなでられ
「姫」と呼ばれ続けているうちに

私は気分が良くなってしまった