「まだ肉は残ってますかー」

息を切らしながら、ユキは海隊のところに戻って来た。

「凄い根性だ。萩から長門まで走ってくるだなんて。」
ユキは宴に参加し、皆その日夜更けまで飲み続けた。

「皆さん、萩から長門に来るまでの間、私はシステム資源を取得していたようです
。いつの間にかポシェットに入ってました。」

「不思議ラッキーだぜ!」

アリノズは有頂天になってシステム資源帳に初めて「レジスター:1」と記録した。

初めてのシステム資源取得に海隊からは歓声や咆哮が上がった。

「アリノズさん、この取得した資源を私の常備しているレジスターと差し替えてもよろしいでしょうか。記念に持っておきたいのです。」

「ラッキーだぜ、なので、オッケーだぜ。」

アリノズはユキから受け取ったレジスターを眺めながら言う。

「さて、明日からはどこに向かって走ろうか。根本さんには行ったばかりで申し訳ないが、萩にしようか。きっと夏みかんが沢山出来ている頃だよ。」

「ええ、走るにはとても良いコースですよ」

とユキは言った。



第3章 終