「血…」




広はうがいをしている




「たまに血をはいりたりするんだ。」




瑞祈は思わず泣きそうになった





これはすべて現実だと深く思い知らされた。




「やっぱり、病院に」

「ダメだ!病院になんて、行ったらすぐにバレて。刑務所行き決定だ。そうならないためにも、こうして一目につかない所にいるのがいいんだ。」

「けど。本当に…もし。」





「どうせ、死ぬ運命なら。最期は刑務所じゃなくて。お前にそばにいてほしいんだよ。そして…俺の最期をそばで見届けてほしい…。」




瑞祈は広の手を握った。




「けど。いつでも耐えられなくなったら。俺から放れていいんだぞ…。」



「嫌…。放れないって言ったじゃない」




広は笑っていたが
どこか悲しそうだった
ホントいうと
瑞祈にこれ以上、迷惑をかけさせたくないと思っていた
しかし
広は自分は本気で情けないと思った。
それでも、実の妹の瑞祈にそばにいてほしいと思った。