私を無理やり引っ張った。
そして…持ち上げた。


「やめっ!?」

「なんだよ。そんな重くねーじゃんか。」

「ちょっとぉ…。
降ろしてよ…!」

「黙っとけ。」


平気な顔をして走っていく駿。
私の顔はきっと真っ赤になっているであろう。


自然とギュッと肩に捕まる。
顔を背中につける。
ふと駿の足取りが一瞬
遅くなった。
だが、また早く走って…。
学校についた。


「降ろしてよ…」

「お!着いたしな。悪い。」


ストッと降りて時計を見る。

…あ。5分前。


──思い出した。
そういえば…
前は遅刻して先生に
こっぴどく怒られたっけ…。

全然…違う。
前と違う。
なにか違う。


じゃあ…未来が変わる?