☆わがまま彼氏☆ ~あたしの記憶を取り戻して~




その暖かい感触は首筋を伝い、耳元まで来た。



「やっ…。」


思わず出て声に、


「感じてんじゃねぇよ…。」


と、囁かれる。



その声は紛れもなく、義人だった。


「もうやめてよ………んっっ……」

振り向きながら言ったあたしの言葉を最後まで言わせては、くれなかった。



唇に触れる柔らかい感触が、やけに心地よくって、とろけるそうになる。


更に深くなり、体中の力が抜けはじめて来た。


右手は頭の後ろ、そして左手は腰を抱き締められている。



それ以上…、ダメ。変な感覚になっちゃうから…。