着いた先は、いつもの屋上。 キツい風が吹いている。 髪とスカートを押さえながら、義人の背中を見詰める。 振り返った義人。 「お前、やっぱり勘違いしてるよな?」 気怠い態度の義人は冷たい目であたしを見下ろしている。 「勘違い…?」 首を傾げるあたしに義人は、前髪を掻き上げながら、 「高本は……、 いとこなんだ!」 いとこかぁ…。 そうなんだ? って、マジ??? 今の今まで知らなかった。多分、誰も知らない。